新城探訪記〜山の湊新城の神社・お寺

大好きな町、山の湊新城をご紹介。神社、お寺、石造物が中心になるのかな。有名なところはすっ飛ばして、コアなところばかりかもしれません。

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

石燈籠・川手

川手のバス停近くに、不思議な形の石造物があります。正面には御神灯の文字があります。これは石灯籠の真ん中の部分が欠損してしまったものです。火袋と呼ばれる、蝋燭を灯す一番大切なところなのですが、地震などで倒れると一番壊れやすいところでもありま…

慶雲寺・大和田

波切り不動のすぐ近く、内ノ沢に経当山慶雲寺があります。臨済宗永源寺派で応永年間の建立ですが、詳しくはわからないそうです。しかし、たくさんののぼりが立ち、観音堂の十一面観音への信仰が厚いことがわかります。本堂もとてもきれいに保たれています。…

波切り不動明王・大和田

鴨ヶ谷から玖老勢に抜ける道を走っていると、林道徳衛線というのを見つけ、そう言えば大和田の白鳥神社の住所が徳衛だったなと思い、走ってみました。しばらく山の中を走り、目の前に川が現れたところに、写真の波切り不動明王がありました。波切り不動は空…

正伝院・和田

和田の東側に臨済宗永源寺派の高松山正伝院があります。初め佐宗何某が庵を編み、16世紀に長屋元寿が中興したそうです。本尊は馬頭観世音菩薩。やはり作手には馬頭観音が多いですね。明治17年に山門以外は焼失、本堂や庫裡はその後の再建です。和田には和田…

旧作手南中学校・杉平

現在の作手農業環境改善センター。なんだか入り口も建物も小学校っぽいなぁ、と思っていたら、やはり学校跡地でした。ただし、かなり古く、しかも中学校でした。旧協和小学区には、三つの小学校と一つの中学校があったことになり、教育への関心が高かったこ…

道端の祠・戸津呂

作手から市内へ降りて行くとき、戸津呂は比較的開けていて、ほっとする場所です。そのカーブのところに、小さな祠があるのを見つけてしまいました。写真でもわかるように、とても小さな祠で、何が祀られているのか全くわかりません。石の扉を開くとお札が入…

石仏群・中河内

中河内の老人憩いの家の横の斜面には、石仏や石碑がたくさん並んでいます。おそらく、あちらこちらにあったものが忘れ去られないように集められたものだと思います。一際高い場所には金毘羅さんの立派な碑があります。中河内の人たちはここで資源回収を行っ…

道祖神・東田原

東田原の弘法堂の近くに道祖神像を見つけました。古来、集落の入り口に祀って、厄災が入り込むのを防いでくれていた道祖神。いつの間にか庚申さまやお地蔵さまと混同され、さまざまなタイプができました。こちらの像は江戸後期から明治期にオーソドックスだ…

お地蔵様・中河内

中河内をぶらぶらしていると、洞口建築への入り口で優しい姿のお地蔵さまを見つけました。とても開けた場所なので、日にあたって気持ち良さそうです。隣にはシンプルに「弘法大師」とだけ書かれた石碑が。そう考えてみると、錫杖も宝珠もないので、お地蔵さ…

弘法堂・徳本上人名号碑・東田原

東田原に弘法堂があります。お堂は小さなものですが、中にある弘法像は立派なものです。作手にはいろいろな場所に弘法様の像や、弘法大師と書かれた石碑があります。西国巡礼を結願した記念のものも多いでしょう。お堂の脇から山道に沿って小さな弘法像が数m…

八幡神社(八幡神社古墳)・長者平

Aコープの裏、田んぼが広がる中にこんもりとした森が。これは何かあるという勘が働きます。よく見ると木製の小さな鳥居があります。神社巡りでは見落としていましたが、ここには八幡神社があります。米福長者が酒糟を捨てた糟塚とも呼ばれますが、ここは作手…

馬頭観音・中河内

黒瀬から中河内へ抜ける道の辻に、小さな石仏があります。実は石仏好きの筆者のために、3年生の女の子が教えてくれたものです。風化によって左半分が欠けてしまっていますが、馬頭観音かと思われます。馬頭観音は馬による物資輸送の安全を祈願して建てられる…

徳住上人名号碑・善夫

善夫の涼風の里の向かい側、集会所の林の中にひっそりと徳住上人の名号碑があります。独特の文字で書かれた徳住上人の名号碑は、師匠の徳本上人のものと合わせて、市内に11箇所ありますが、そのうち五つが作手にあります。上人について知りたい方は、設楽原…

正眼寺・長者平

市役所作手支所のすぐ近く、延長山正眼寺を訪れました。臨済宗永源寺派で、嘉慶2年(1388年)の創建です。元々松源庵とあったそうですが、天正年間に兵火に遭い、慶安年間に再興された時に現在の寺号に改めたそうです。境内にかつての鬼瓦が保管されています。…

善福寺・須山

作手には珍しい、真言宗御室派の古刹です。一説によると聖徳太子の開創で、古くは田源山、現在は金輪山と号しています。真言宗二世の真済僧正が御本尊の十一面観音の手を直したことが「作手」の由来だという説もあります。鎌倉期の作である木造仁王像が力強…

姫塚・武人塚・市場

旧巴小学校の横を通るとき、木や草に隠れた看板がちらりと見えることが気になっていました。絡まった蔦を取り除き、紫陽花の枝を少しどかせてみると、そこが姫塚という奥平貞久の夫人の墳墓だということがわかりました。すぐ近くには貞久の墳墓である武人塚…

慈昌院・市場

手作り村の向かいにある臨済宗永源寺派の慈昌院を訪れました。山門脇には作手三弘法第一番とありました。期せずして二つ目が見つかりました。もう一つは以前訪れた甘泉寺だそうです。もちろんここは石橋城址として知られています。天文年間の夜襲により討ち…

田神・市場

清岳交差点のすぐ西に写真のような亀山城の案内看板が立っています。今日初めて気付いたのですが、看板の下に何やら小さな石造物があります。見つけたら気になって仕方がありません。早速チェックしてみると、「田神」とだけ記されていて、あとは何も確認で…

総持院・西田原

田原のバス停から西の山を望むと、臨済宗永源寺派の総持院があります。応永11年(1404)の開創ですが、現在の本堂は寛文4年(1664)のものでかなり古いものです。石の山門横には大きな牛馬安全の塔が立ち、参道脇や境内にも金比羅さん、お地蔵様、善光寺詣りの碑…

馬頭観音像・長者平

鴨ヶ谷口のバス停近くでかわいい石仏を見つけました。三面六臂の馬頭観音様かと思います。臂とは膝のこと、つまり6本の腕ということです。でもよく見ると、8本に見えるのは私の見間違いでしょうか。台座部分には「惣村中」の文字があります。「惣」とは、自…

秋葉燈籠・市場

清岳の信号で止まっていると、いつもこの燈籠が気になっていました。立派な秋葉燈籠です。遠州の秋葉神社(神仏分離前は秋葉権現や秋葉寺)に続く秋葉街道筋にあるものです。秋葉様は防火の神様。台所にお札が貼ってありませんか? 年号は文化14年。西暦では18…

日在寺・赤羽根

赤羽根の天神社の近くに臨済宗永源寺派の日在寺があります。臨済宗は鎌倉幕府や室町幕府に保護されたので、鎌倉五山、京都五山の全てが臨済宗のお寺です。永源寺派は滋賀県東近江市の永源寺を本山とします。無住ですが、老人憩いの家に隣接し、本堂内も綺麗…

白鳥神社・大和田

愛知県神社庁のホームページによると、木和田に白鳥神社が二つあり、ナビ上では同じ神社を指しました。しかし、記載されている住所が間違っているということに気づきました。徳衛の方は大和田地区です。さっそく訪問してみました。巴川沿いの高台にひっそり…

本宮山登山口・野郷

野郷のバス停近くに本宮山登山口の碑が建っています。そこから入っていくと神社ではないところに鳥居があり、本宮山の額が掲げられています。ここから歩いて奥宮まで行けるのでしょうか。鳥居横には正一位鹿島神社の石碑があります。もしかしたら以前ここに…

旧旭小学校・見代

田代小学校跡からの帰り道、見代のバス停のあたりで、市指定文化財の看板を見つけました。見代のオハツキイチョウといい、この木の雄株は全国で3例目の確認となる希少価値のあるものだそうです。イチョウのあるところがなんだか不自然に広くなっているな、と…

旧田代小学校・田代

田代の德林寺を訪れた後、小学校のスクールバスがあるのでと覗いてみると、そこは田代小学校の跡地だということを知りました。記念碑を見ると明治8年に川田学校田代分校として開校し、幾たびかの校名変更を経て、昭和34年の伊勢湾台風により旭小学校、高松小…

德林寺・田代

作手のお寺編スタートです。寺院検索サイトで調べると、現在作手には16のお寺がありそうです。以前甘泉寺を訪問しているので、残り15山に伺います。最初は田代の德林寺です。田代小学校跡地の裏にあります。宗派は曹洞宗ですが、新城のお寺はほとんどが曹洞…

八幡宮・中河内

八幡様が続きます。中河内の八幡宮です。写真ではわかりにくいですが、とても新しい建物で、拝殿前には屋根がつけられ、雨に濡れることもありません。二つの灯籠があるのですが、左右で形が違うのは、作られた年代が違うのでしょうか。鳥居の足元に何故か小…

八幡神社・川合

301号線からも鳥居がよく見える、川合の八幡神社です。まだ新しい鳥居と狛犬が迎えてくれます。拝殿前にお賽銭箱がなく、石段前にゲゲゲの鬼太郎の妖怪ポストのようなお賽銭箱があるのが印象的です。八幡様は弓矢の神様、転じて武芸の神様として信仰を集めて…

天神社・赤羽根

作手の神社巡りもあと三社となりました。今回は赤羽根の氏神社、天神社です。天・神社ではなく、天神・社。祭神はもちろん天神様、つまり菅原道真です。通例として天満宮と呼ぶことが多いですね。天満宮といえば大宰府天満宮や北野天満宮が有名ですが、筆者…