新城探訪記〜山の湊新城の神社・お寺

大好きな町、山の湊新城をご紹介。神社、お寺、石造物が中心になるのかな。有名なところはすっ飛ばして、コアなところばかりかもしれません。

瑞穂稲荷と不二庵跡・大野

大野の旧街道を進むと、たくさんの花が咲いている一角があります。そこに「不二庵跡」「瑞穂稲荷」と書かれた看板があります。
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花だけでなく、立派な枝ぶりの松もあります。手入れも行き届いています。
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曲がってみると「庚申石仏」の文字も。期待が膨らみます。
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現在瑞穂稲荷が建つこの場所は、元々は不二庵というお寺がありました。天正元年(1573年)に光山天宝和尚によって開山された不二庵では、永禄年間に名僧春岳祖栄が修行し、淵龍寺中興の祖となりました。IMG_6108
春岳祖栄は稲荷を深く信仰したとのことで、境内に勧進したのが瑞穂稲荷です。
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廃仏毀釈の影響で無檀無住となり、明治24年に淵龍寺に合併という形を取りました。しかし稲荷社だけはここに残し、共同墓地の関係者によって今も盛大に祭りが行われています。声をかけてくださった方が元区長さんで、謂れをたくさん教えてくださいました。廃仏毀釈の影響でお墓を神道のものとし、仏道のものと合わせて広げられたそうです。
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社殿前の石灯籠は普通よりも小さく、可愛らしいものでした。
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境内にある丸い石が力石で、92.6kgもあり、昔の人々が力比べに使ったものだそうです。
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境内にはとても古い石仏が二つあります。更新の石像は享保12年(1727年)の名があります。

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観音像は風化が進み、お顔も年代もよく見えなくなっていました。

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東陽小学校の運動場のすぐ横にあり、子どもたちの声が聞こえる明るいお稲荷さんでした。