清龍寺跡・下平井
やすらぎホールしんしろの向かいに広がる広い空き地。ここには数年前まで清龍寺がありました。山号は帰雲山、御本尊は薬師如来様で、享保8年の創建だったそうです。境内には榧の巨木があったようですが、平成の末には枯死し、今は切り株も残っていません。境内には今でも石造物郡が残っています。中でも西国三十三所巡礼碑は享保9年とあり、お寺の歴史を共に過ごしてきた盟友のようです。歴代住職の墓石で一番新しいものは昭和18年とあるので、戦後はずっと無住だったのでしょうか。弘化年間の銘のある馬頭観音や明治期に新聞社や銀行で活躍された青木耕作(「こう」の字は田偏に井)氏を称えた石碑などが並んでいます。広い空き地なのに、ほとんど草が生えていないのは、今でも地域の方が大切にしてくださっているからでしょう。