学橋・日吉

新城市の健康の道の途中に、とても味わい深い石橋があります。舟着こども園の脇、古田喜三郎先生碑の横の道から入っていきます(観光の道のルートでは川の向こう、日吉神社の方からです)。

近くの舟着小学校のマラソンコースなのでしょうか、ちょうど矢印が書かれていました。健康の道の表示もあります。

急な坂道ですが、手摺りもあって整備が行き届いています。奥の方に橋が見えています。

昭和33年に改築された素敵な石橋です。苔が味わいを演出しています。以前来た時にはなかった、路肩が崩れるのを防ぐための土嚢が積まれています。

橋の名前は「学橋」。この橋を渡って学校に通ったからでしょうか。下を流れるのは大入川です。

橋の反対側から見ると、全体がよく分かります。

橋の上流側には真ん中に大きな岩があり、流れが二つに分かれて、橋の下で一つに戻ります。

下流側には澄んだ大きな淵ができています。

ここには「番匠貝津(ばんじょうげつ)の髪洗いばばあ」の昔話が伝わります。不精で髪も梳かない妻が、綺麗好きな夫と揉め、自暴自棄になった夫が酒に溺れて亡くなってしまいました。悲しんだ妻はこの淵で髪を梳き続けたそうです。雨や曇りの日の夕方に、この橋で髪の長いおばあさんが目撃されるとのことです。

橋の欄干には苔だけでなく、葉っぱまで生えています。なんだか愛おしいです。

66年前に架けられた橋のため、いつ渡れなくなってしまうのか心配です。