樋場稲荷解体の儀・宗高
倒壊の危険があるからと心配され、長年その解体について議論されてきた、宗高地区の樋場(とよば)稲荷。今年度、隣接する家屋の解体作業のために樹木を伐採しなければならなくなり、これを機にと拝殿の解体が決定しました。
シルバーウィークの最終日、近くのお寺の僧侶に来ていただき、解体の儀が執り行われました。
境内は地区の方々の周り番で清掃をし、きれいにしていますが、落ち葉や積もった拝殿の屋根には草どころか木も生え始めています。当然瓦を突き破り、雨漏りが酷く、地区の総代さんが雨のたびに換気と排水をしてくれていました。
拝殿の床は腐って柔らかくなり、柱も斜めになっています。
奥の赤い本殿は大丈夫なのでそのまま残し、周りの樹木も減らして明るい境内にする予定です。いよいよ解体の儀に向けて、簡素ながら祭壇が組まれました。
解体に関わる委員会のメンバーや地域の方の見守る中、僧侶によって般若心経があげられました。列席した方もご焼香を上げ、一人ひとりがお世話になった拝殿を心を込めて拭き清めました。
本来社殿の中で3周回って清めるそうですが、床が脆く危険なため、1周しかできませんでした。
実際に拝殿を解体するのは後日業者の方が入って行います。今回はその最初の取り掛かりとして、委員会の手によって棟札が1枚外されました。
現在は道路から100mほどしか離れていないのに、まるでジブリの世界のような場所になっています。今回の拝殿の解体と樹木の伐採を機に、子どもたちも遊びに来られる、明るい場所にしたいと、委員会では考えています。